東口亨先生
長崎新聞をツラツラ見ていると高校時代のテニス部の監督の記事が載っていた。
海星高校はテニスにかけては県下随一だ。
それを育てたのが監督「東口亨」先生。
理科の先生なのでいつも理化教室横の小さい個室で仕事をしていた。
雨の日は1Fの理科室から3Fの階段までを使った筋力トレーニングで、先生の個室の目の前なのでサボる事も出来ず雨が嫌いだった。
海星高校はコートが1面しかない。だから、1面に4人から6人が向かい合って打ち始めるともう空きスペースはない。3年、2年あわせて20名以上もいるんだから1年の頃はコートで打てるのは練習が終った後だけ、日が暮れてボールが見えなくなるわずは20分弱。あとは延々とボールボーイ。
夜間照明はついているが、電気代の関係から照明を利用した事は過去1度もなく、1年の頃はテニスシューズやら何やらを配電盤の中に置いてロッカー代わりにしていたら、バレてこっぴどく怒られた。
とりたてて技術指導を受けた記憶も、変わった練習をやった記憶もない。
海星高校から唐八景まで走り、筋力トレーニングをして、コートで打ったり、試合したり。
先生がたまに練習をつけてくれる事もあるが、大抵、先生は3年生や将来のエース候補を相手にコートで打ち合う。
後に同窓会で「歳は取ったが、海星のあのコートならどこに打てば取りにくいか知っている。だから若い選手にもまだまだ負けない」と笑っていた。
何故テニス部が県内で強いのか当時から不思議に思っていた。
長崎に星陵高校が出来たばかりの頃に1年生だけで練習試合に行った事がある。
滅多にコートで打った事がない自分らと、2年、3年がいない上にコートが何面もあっていくらでもコートで練習出来る星陵。でも、圧倒した。練習は普通、コートでは打てない、一個上にJrテニス出身者はいたが、俺らの代は中学でソフトテニスやってた(別に有名ではないレベル)が2人程度いるだけで、残りは初心者。それが圧勝するのが不思議だった。
今なら判る、先生の背中だったんだろうと。
当時から東川先生がテニスを心底好きなのは顔を見ればよく判った。そして一生懸命なのも。だから、その一生懸命な空気が部をいつも覆っていた。だから「キツイ」とか思っていても練習をする時に集中する環境が、空気があったんだろうと。
期末テスト直後の練習は先生はこない。採点で忙しいから。
でも、何日かして採点とか終ると、満を持してコートへ向ってきた。もうウズウズしてたもんなぁ。
ずっと前の同窓会の時に「お前、いま何しとる?」と言われて「大学行きながら旅人してます」と笑って答えたら「お前は前から変わっとったもんなぁ」と言われた。
2年前に百花台にV・VAREN長崎の練習見入ったら、テニスコートで指導をしている先生にあった。「お前、こんな所に何しにきとっとか?」と言われ、「いや、サッカーの練習観に。サッカー好きですけん」と笑って言うと「お前は変わっとるなぁ。」と笑われた。
次にあった時も「変わってる」と言われるんだろうか??
先生、定年、ひとまずお疲れ様でした。
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