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2008/12/19

企業チームに見る危急存亡の時

バブル景気崩壊後、景気回復を実感する間もなかったのに、何故かまた不況だそうだ。波佐見に進出直前というか既に決まっていたキャノンもドタキャンするし、諫早のソニーで働いてる知り合いも戦々恐々。

リーマンショックが起きた時に、
「こりゃ、物凄い不況が来るぞ」
っと思ったんのだが、想像以上の速さで長崎に波は到達してしまった。
現時点で影響がない人でも、こんだけテレビで「不況」「ヤヴァイ」「デンジャラス」と言われれば、警戒して出費押さえたりするよなぁ・・負のスパイラルやね。

その影響はスポーツにハッキリ出る。
今日もアイスホッケーの西武やらアメフトXリーグのオンワードオークスが廃部。
特にスーパー名門である西武のアイスホッケー廃部はリーグ存続にも関わるほどの一大事で、日本アイスホッケー界の存亡に関わると言っても過言ではない。

日本企業スポーツ界はバブル崩壊と長引く不況でバレーでは日立、新日鉄、ユニチカ、ダイエー、コスモ石油、小田急、野球ではプリンスホテル、北陸銀行、中山製鋼、陸上では大和ハウス、ニコニコドー、九州参交、バスケのジャパンエナジー、東芝、NKK、LリーグでもプリマハムやらOKIやら、こないだはTASAKI・・。男子社会人だとこないだのNECトーキン騒動。ホンダがF1撤退したりもあるね。

よく文章も読まない人からは「Jリーグ原理主義者」と思われやすい俺だけど、企業チーム存続やらあり方にエラク気を揉んでいる訳だ。

日本サッカー界を支えているのは、企業チームと学校教育だからね。

幾らJのユースが台頭してきたと言っても学校の数を見れば話にならない位に差がある。全国に学校は何千高とあって、大抵サッカー部がある訳だから。大体、日本は学校生活を重視する国なんだから、育成に学校が重要なのは当たり前の話。
大学サッカーに目を向ければJリーグがユースから上がった選手を1~2年で解雇するケースが多いのに比べ、大学サッカーは4年の中期スパンで育成出来る。実際、毎年40人前後の選手をJリーグに毎年送っている。

企業チームも同様。
基本的に社員である企業チームの選手はJリーガーのように毎年が勝負ではないケースが多い。数年の長期スパンでの育成も可能な環境と観る事も出来る。企業チームで力を認められてJリーグにいる選手も多いし、Jリーガーの受け皿として育成、フォローの両面で日本サッカーを支えている。

こないだの日本代表の試合のスタメンに一人もユース上がりがいなかったように、現時点では学校抜きに、企業チーム抜きに日本サッカー界は考えられない。

現在の「不況→企業チーム廃部」の流れは物凄い大ピンチなのだ。
これは日本サッカー界全体で早急に考えて手を打たないといけないと思う。

日本サッカー界は永らく企業チームだけでやってきた反動からJリーグ誕生後は「まずJありき」での動きばかりに気を取られて、企業チームへの対応をかなりおざなりにしてきた。

全社は「Jを目指すチーム」へは「地域決勝大会出場権」というニンジンを用意したが、目指さないチームにとっては相変わらず「平日から5日連続で勤務を休まなければならない上に、遠征費どころか参加費まで強制徴収の大会」のままだ。

サッカーダイジェストに「地域リーグで元Jリーガーを抱えるJを目指すチーム」が載る事は最近珍しくないが、「地域リーグで元Jリーガーを抱えるJを目指さない企業チーム」が載る事は稀だ。JFLならまだ注目されるが、ホンダロック、新日鐵大分といった全国屈指の企業チームが載る事は滅多にない。

元々、企業チームというのは、「宣伝」と「社員の士気向上」が最大の目標である。特に企業のブランドイメージ構築と社員への企業への帰属意識を高めるのに、効果があった時代もあった。しかし、娯楽の多様化と雇用形態の変化で効果は薄い時代になった。更に注目度までないのなら・・宣伝の意味もない。
そりゃ・・廃部するわな。

企業チームの衰退はそのまま、サッカー界の衰退だ
自分所のサッカー部を廃部してJリーグのスポンサーになる企業はどの程度あるだろう?例えば・・三菱電機長崎がサッカー部を不況理由に潰したとして、V・VAREN長崎のスポンサーになる事はあるだろうか?多分、難しいだろうね。
NECトーキンが今からグルージャ盛岡のスポンサーになったら?
宣伝、企業イメージ的に「それは素晴らしい」と思うか?っという話。

逆で「自社のサッカー部すら廃部にする程だから、スポンサーは出来ない」ってなるんじゃ?

日本サッカー界は一刻も早い企業チームへの対応を。
そして、企業チームも「自社の為の福利厚生と宣伝」から「地域社会への還元」としての活動へシフトしていくべきだ。

そして、V・VAREN長崎もそこを考える必要がある。

JFLに昇格したからスポンサー獲得が楽に・・」なんて考えてる極楽トンボはいないだろうが、岐阜がJから5000万融資を受け、山形がJ1に昇格しながらも来季に向けて県の援助なしにやっていけない事が示しているように

現在の手法では地方がJリーグチームを運営する限界」が見えてきた。

これまでのJリーグチームとはまったく違う手法で運営もやっていかないくてはならない。

夢を見るのは簡単だけど、夢を実現して、尚且つ存続し大きくしていくのは物凄く大変なのだなぁ。

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