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2009/05/14

「凝視と拍手応援賛美」への小さな反論

応援をやっているとよく『凝視と拍手』賛美を言われる事が多い。
いわく、長崎の、日本の応援は歌いっぱなしで試合を見てるのか?
イングランドのように凝視と拍手を・・っという奴だ。

ところが、言ってる当人と話してみると、その敬愛する「凝視と拍手」の本場、イングランドで試合を見た事がある人は凄く少ない。ヒドイ人になると「テレビ観戦で・・」とJの試合すら見てない人もいる。勿論、中には現地で観戦して忠告する人もいるが、そんな人は稀だ。

彼らはイングランドのスタイルが母国だから本場の本物であり、同時に「凝視と拍手」だけしかないと思い込んでいる事が多い。

だいたい、現在の歌いっぱなしと言われる元々の応援歌やチャントは・・イングランドが発祥だ。

1927年のウェンブリーでのFAカップファイナルで「ABide with Me」が歌われているし、その前のビクトリア女王時代(1837~1901)にもビッグマッチで試合前の斉唱はあっている。この斉唱がそのまま引き継がれ、1950年代からイングランドで歌で応援する習慣が広まった。これが次第に世界に広まり、ブラジルで更に手拍子を合わせる、楽器を使うといった発展を遂げ、チリワールドカップの時にそれがイングランドに逆輸入され、リバプールサポーターが歌中心応援を行うようになった。

このリバプールの試合のムードにあわせて改作や寸評を歌に託して応援するやり方が次々と相手チームに伝染したんである。

つまり・・本場イングランドの伝統の応援方式は、凝視と拍手好きな人が嫌いな「歌中心」なのだ。

しかし、これが何故、凝視と拍手になったか?

1960年代頃に歌で応援する方法が広まるが、1980年代を前にフーリガンが大きく台頭し幾つかの悲劇的な事件が起こり、イングランド自身が国際大会、対外試合出場禁止等の処分を受けて、大々的にフーリガンを取り締まり、一斉にスタジアム入場禁止等の処置を行う。ここで歌を仕切ったり、先導するリーダー達が片っ端から捕まってしまった。

更にフットボールビジネスの肥大化が進み観戦チケットが高騰した。
案外知られていないが、一番ひどかった時で3万とか4万。
つまり、金持ち以外は簡単にスタジアムに行けない環境が整い、金の無いサポーターは近所のパブで試合をテレビ観戦するという「凝視と拍手」の世界がなりたってしまったのだ。しかも正確には「凝視と拍手とブーイング」の世界に。

何故か「凝視と拍手」賛美の人は無視するが、ブーイングが物凄いので有名だ。
中村俊輔のセルティックなんかは味方がどんなにヒドイプレイをしてもブーイングはしないが相手がボールを持つと延々とブーイングをする。

この「凝視と拍手」賛美は中村俊輔がスコットランドリーグに行ってから特に台頭したように思う。ところが、スコットランドリーグについてちゃんと知ってる人は少ない。例えばセルティックとレンジャーズのダービーは単にリーグ2強だとか同じ街だとかの試合ではなく、プロテスタント系とカトリック系の宗派の対立だったりする。
その為にブーイングは半端なく、試合内容そっちのけだったりする。

中村俊輔は応援についてこうコメントしている。

中村:「セルティックの応援は歌いっぱなしと言う訳ではない.凝視と拍手を基本としたメリハリのあるサポートで選手を育てているという感じ.」
中村:「相手ボールのときはブーイングでプレッシャーを掛けて,自チームがミスしても黙ってる.」

つまり・・歌いっ放しでないが、歌は歌っている。ブーイングもある。

そして、イングランドの名将サー・ファーガソンの言葉を・・

『人々は観光気分でスタジアムにやって来る。シートにどっかりと腰を下ろし、楽しませてもらうのを待ってる感じだ。彼らは本当の意味でクラブを応援しているわけではない。伝統的なサポーターというものは、選手の気持ちを奮い立たせるように、唄を歌いながら激励する。それが本来の姿だ

『最近のオールド・トラフォードは物見遊山で足を運ぶ人たちばかりだ。肝心なプロセスには参加せず、ただ単にスリルを味わうためにやって来る。その結果、スタジアムは静まり返り、暗いムードの試合がいくつかあった。オールド・トラフォードは、いや、サッカーが行われるスタジアムは、そういう人が来る場所ではない。

~ワールドサッカーダイジェストNo.31より引用~

って言うか・・凝視と拍手ならメインでも普通に出来るでしょ。
何でワザワザバックスタンドやゴール裏まで変えようとするのだろう?

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コメント

佐世保ではメインの高田社長近辺で応援しました。小学生の子供,引率の母親,大人,いろんな人が呟いたり,声を上げたり,いい雰囲気でした。そして神崎さんのゴールで総立ち。阿部ちゃんのPKゲットで手拍子とコール。「うちのチーム」の応援の喜びと幸せを感じさせてもらいました。
屋根つきのスタジアムは音が反響してよいものでした。 佐世保,最高! 人のノリがいい!

投稿: koh | 2009/05/17 20時56分

KLMさんあなたは本当にえらいですね!5/3の例の件で
ウルトラ長崎がネット上やあっちこっちでたたかれているようですが、気にせずにどんどんやってください。
KLM氏をはじめウルトラのみなさんはわが長崎のサポーターの代表でもあります。どんどん自分たちがよいと思う応援
をよろしくおねがいします。
(本当は町田に行きたかったけど、東京じゃね・・・)
明日の佐世保も都合でいけませんが、今度こそホームで勝てるよう応援よろしくおねがいします。

投稿: なが | 2009/05/16 10時46分

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これに↓つきますね [http://klm.txt-nifty.com/blog/2009/05/post-499c.html/ KLM氏・日記Blog版] 高みの見物はメインスタンドがオススメですよ・・・... [続きを読む]

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