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2010/05/26

簡単に今の長崎のことを・・

佐野さんが今季目指しているフットボールは優れた個に頼らず全員で戦うフットボールだ。具体的には攻撃時はSBやボランチの片方も上がってゴール前の人数を増やす。守備時はCBとボランチの片方を中心に守りながらSBやサイドハーフが戻って守るというものだ。

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 この攻守で数をかけるのに必ず必要なものが時間だ。この時間を稼ぐ事をタメを作ると言う。しかし時間は相手の陣形を整える事にも使われる。そこで佐野さんは常にボールを回して、相手を揺さぶりながらキープする方法を採用している。通常、キープするプレイはサイドハーフやトップ下で行われるが、今時はトップ下なんてポジションはそうそうないし、長崎の場合、サイドハーフが中に切れ込んで攻撃参加するのが決まりなので必然的にボランチで行われる事となる。

 つまり、ボランチ近辺でのパス交換は、味方の上がりを待つプレイ・・攻撃の一手目なんである。このプレイはボランチのパスミスで即ピンチと言うリスクを抱えているが、攻撃サッカーの為に目をつぶっている。長崎の選手がボールをすぐボランチに預ける、戻す理由が分かっていただけるだろうか?

次に得点に関する話。
基本的に長崎の攻撃の形は・・こう。
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 FWは攻撃時に横に広がり、サイドハーフが中央へ切れ込む。サイドハーフとFWはクロスして相手のマークを外し、サイドハーフを中に切れ込ませる事でSBの攻撃参加スペースも作る。FWがチャンスメイクやオトリをする事でMF陣やSBにFWの役割を分担させる(特にサイドハーフ)という事なのだが・・現在の得点が少ない理由がここにある。

 ここ3試合のサイドハーフのシュート数は“ゼロ”。つまり、分担されたFWの役割が果されていないという事だ。ちなみに4試合前のアウェイのSony仙台戦では左サイドハーフの山城純也は決勝点を叩き出している。

 左SBの梶原は精度の高いキックを持っている。だが、彼が早めのクロスを入れるシーンが今季は少ない。クロスを上げるのはサイドの深く位置へ入った時だけ。今季、梶原がクロスを早めに入れようして途中でやめ、近くの味方に短くつなぐ姿が目立つ。何故か?クロスを上げる先に味方がいない為だ。FWが横に開けば、サイドハーフが入り込んでいない限り敵ゴール前に味方はいない。

 
かと言ってサイドハーフ陣だけを攻める事も出来ない。特に山城純也の場合・・彼は守備に忙殺されているからだ。攻撃の際の起点はボランチだが、これまでの長崎はボランチが余り大きく動かないタイプだった。その為に中盤の底のボランチと他の攻撃の選手の間に距離が出来やすく守備が脆かった。純也は走り回って守備をケアしていたんである。

攻撃が消極的に見える理由がある程度理解いただけたろうか?

では、この戦術が機能してないということか??・・否だ。
実は1試合毎に着実に戦術は構築されていると思う。例えば開幕した事、サイドハーフが中央に切れ込む動きは極端に少なかった。FWも横に開く動きは今ほど多くなかった。着実に改善は進んでいるんである。

だが、順調と言い難いのも事実だ。
理由は成功体験が不十分な事による不安だと思う。
不安だから苦しくなると、厳しくなると冷静さを失う。本来なら相手を”観察する”事が出来るのに余裕をなくし、基本的役割を必死に繰り返して打開しようとする。
キープする事、準備を整えようとする余り・・自分らのタイミングで攻撃を開始する事をしようとして相手の嫌がるタイミングを逃す。

全て不安が最大の理由だ。
確固とした成功体験を掴む前に壁にぶつかった。そして、その壁を乗り越えようとしている最中が今だったりする。

こないだの試合では神崎がボランチに入って積極的に動いた。ボールを持てる神埼がアレだけ動ければ山本ももっと大胆に動けるだろうし、そうなれば山城はもっと攻撃に専念出来る。

壁を乗り越える道みたいなものは見えつつある。
その部分をみんなで後押し出来れば、もっと壁を越える日は近くなる。そんな風に考えて欲しかったりする。

最後に・・元々、全員守備、全員攻撃のフットボールは構築に時間がかかる。そこへ持ってきて強化方針をしっかり打ち出せなかった昨年からの問題点などが重なった点は記しておきたい。
成功体験が構築されなかった最大の原因は・・昨年の失敗に関する総括がハッキリ打ち出されず、その為にどんな対策を打ったか?が一部にしか示されなかった為だ。

失敗は成功の母という・・だが、失敗を無かった事、過去の事にすれば成功の元も存在しない


追伸
実際はこの10倍の分量を書きました。さすがに長いのでザックリ切りました。なので分かり難い所、はしょった所もあります。興味ある方は、はち蔵にでもどうぞ。飯でも食いながら語りましょう。

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